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スケルトンその1
リコーFF9sD リミテッド
カメラを手にした世の男性諸子の(女性の方々もそうであろうか…)、心の奥の奥底に秘めたささやかな願望。即ち「覗いてみたい」。この、悶々たる願望をかなえるカメラ。実はあったんですよ。 安っぽい大衆誌の藁半紙頁に、小さな囲みで宣伝されているような、こんな誘い文句にビビビと反応したあなた。そう。そこのあなた。それが、若さというものなのです。ムヒヒヒヒ。 時は1993年。あっと驚く一台のカメラが販売されたのです。それが、「リコーFF9sDリミテッド」。全世界限定2万台というふれこみで、発売されたこのカメラ。なんと、世界のお調子者が、あっという間にご購入!品切れ完売!目出度いなシャンシャン。という超人気カメラでもありました。 このカメラ。どんな撮影でも、スケスケなのです。といってもスケスケなのは被写体ではなくてカメラそのもの。ごらんの通り、外装がすべて透明のプラスチックで覆われているのですから、サプライズ。 スケスケプラスチックスなんて、ぺこぺこのイチゴのケースみたいで果たして丈夫なのだろうかとご心配のあなた!キカイダーやハカイダーだって、透明なんだから、十分丈夫なんですよ(説得力ないなあ…)。とりあえず、今まで使って来て故障はないです。ただ、レンズバリヤの開け閉めが少々渋くなりました。 ところで、このカメラが登場する以前から、透明な外装をまとったカメラというのはあったのです。ペンタックスの110とかね。ところがそれらはプロモーション用ということで、フィルムを入れての撮影は不可。光が侵入してフィルムが駄目になってしまうのです。 一方、このカメラのベース機であるFF9sDはフィルム室からフィルムに至る光路までが、光漏れのない設計。そこに気が付いたリコーさんが、それなら外装を透明にしてしまえ、と大英断。そこで誕生したのがこのカメラというわけ。 ところで、このカメラの基盤にAU-TKという文字が見えます。これはこのカメラの設計者が遊び心で書いたイニシャルとのこと。中身が見えることは想定外。外装が透明になったので、見えるようになったとのこと。悪い遊びはできませんね。…いや、別に悪いというわけではないのですが、この辺の経緯はリコーさんのホームページに書いてあります。まあ、書いてあることが◎◎とか××とかでなくて、よかったよかった。 さあ、お兄さんもお姉さんも。ちょっと覗き願望を秘めているあなた。コレ一台いかがですか? ![]() ![]() ![]()
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機種一覧(カメラ)
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