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われらライカ仲間
Vol.7
藤井 智弘
Tomohiro Fujii
インタビュアー
対談お相手
鈴木 信彦
Nobuhiko Suzuki
ライカM7とノクティルックスで切りとる渋谷の夜
 夜の渋谷を行き交う、魅力的な人々を撮影した『Tokyo Spiritual』が話題のストリート・フォトグラファー、鈴木信彦さん。機材はライカM7と、超大口径レンズ、ノクティルックスM50ミリF1.0がメインだ。
「はじめて買ったカメラは、キヤノンEOS 630でした。まだ露出のこともわからなかったので、オートで撮れるカメラにしたのです。その後、ニコンF3を買いました」
 ライカとの出会いには、月刊「日本カメラ」が大きく関わっている。当時、日本カメラのフォトコンテストに応募していた鈴木さんは、年度賞の上位に入り、表彰式に出席した。そこで鈴木さんと上位を争っていた人と知り合い、その人からライカについて聞かされた。
「彼はライカが憧れだと言っていて、ロバート・フランクやウィリアム・クラインがライカユーザーだと熱く語っていました。それでついに買ったというので見せてもらいました。ライカM6です。格好いいし、感触も良くて、僕も欲しくなりました」
 そして、ついに鈴木さんもライカを手にした。1995年のことだ。
「ライカM4ブラッククロームです。レンズはエルマリートM28ミリF2.8。2代目のレトロフォーカスになったタイプです」
 すっかりライカにハマった鈴木さんは、次にライカM5を手にする。
「露出計とあの形に興味がありました。でも大きくて、街で目立つんです。それでまたライカM4に戻りました」
 また鈴木さんはライカだけでなく、コンタックスG2を使った時期もあった。
「AFが便利ですし、ビオゴンT*21ミリF2.8や28ミリF2.8の描写が良くて、主に昼間に使いました。昼間はコンタックスで、夜はライカM4とズミルックスM35ミリF1.4という組み合わせでした」
 しかし2つのシステムを持ち歩くのは効率が悪い。そこでライカM6を2台にして、それぞれ28ミリと35ミリを装着した。
「露出計が欲しくてライカM6にしました。2台にしたのは、レンズ交換の手間を省くためです」
 だが夜の撮影がメインになると、より明るいレンズが欲しくなってきた。
「ISO400でF1.4だと、シャッター速度が1/30秒が基本。これだと歩く人はブレてしまいます。F1なら1/60秒が切れる。それでノクティルックスを買いました。これまで広角レンズが中心だったので、50ミリははじめ望遠レンズのように感じましたね」
 そしてボディもライカM7へ。
「ライカM6は距離計が光って見づらいときがあって、特に夜はそれが気になるんです。ライカM7はそれが解消されたと聞いたのと、とっさのときにAEがあるのは便利だと思って、M7に買い替えました」
 現在のライカM7とノクティルックスM50ミリF1.0の完成だ。渋谷、新宿、銀座と様々な街で撮影していた鈴木さんだが、現在は渋谷の夜だけを撮っている。
「いずれ渋谷以外の街もまた撮るかもしれませんが、今は渋谷で撮ることしか考えていません。だいたい、夜6時か7時くらいから終電まで撮ります」
 かつては夜中でもエネルギーに満ち溢れていた渋谷も、現在は以前のような勢いが感じられなくなったと鈴木さんは語る。
「昔に比べるとフィルムの使用本数も少なくなりました。1回の撮影で2本くらいですね」
 フィルムはフジクロームプロビア400Xを使用し、フィルムスキャナーでスキャンしてインクジェットプリントをするというのが鈴木さんのスタイルだ。そこでデジタルのM型ライカは使わないのかうかがってみると。
「フィルムがなくなったら考えます(笑)。今はこれで不満がないので、あえて変えるつもりはありません。現像するまで仕上がりがわからないフィルムの方が、勝負をしている感覚で、それが好きなんです」
 これからも、鈴木さんは夜の渋谷を歩きながら、一瞬との勝負が続いていく。


Profile
Profile
藤井 智弘
Tomohiro Fujii
1968年東京生まれ。東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業。96年からフリー写真家となり、カメラ専門誌での活動や、国内、海外の街を撮る。ライカは97年購入のライカM3が初。現在はデジタルのライカM、ライカM9、ライカXバリオを主に使用する。2016年9月より、デザインオフィス(株)AQUAに所属。(公社)日本写真家協会会員。
(株)AQUA Webサイト
プライベートWebサイト
 
鈴木 信彦
Nobuhiko Suzuki
1964年生まれ。独学で写真を学ぶ。1994年、日本カメラ月例フォトコンテスト、モノクロの部年度賞。第12回キヤノン写真新世紀、佳作受賞。渋谷を拠点に活動するストリートフォトグラファー。「Tokyo Spiritual Nobuhiko Suzuki HP」
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