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モデルからフォトグラファーへの華麗なる転身。そのきっかけはライカM9だった。
ファッションからスナップ、商品など、幅広い分野を撮影しているコムロミホさん。ただ今、人気急上昇中の若手女性写真家だ。実は、ミホさんは以前モデルをしていた。つまり「撮られる側」から「撮る側」へ転身したのだ。しかも、そのきっかけとなったのがライカだったとか。 「もともと私のおじいちゃんがカメラ店を経営していて、私自身も高校生のとき写真部でした。ですからカメラや写真には興味があったんです。高校を卒業してからファッション関係の学校に進んだのですが、そこで写真の授業もありましたし、写真とはずっと親しんでいました」 そしてモデルの仕事へ。あるとき、ミホさんを撮影したカメラマンがライカM9を使っていた。そのライカM9を見せてもらったのが、ミホさんとライカの出会いだ。 「はじめてライカを手にした瞬間『あ、これは今までのカメラとは全然違う!』と衝撃を受けたんです。デザインがカッコイイのももちろんですが、シャッターを切った感触も素晴らしくて。私もライカで写真を撮りたい。そう思って、写真を撮ることをはじめました」 とはいえライカは高価。すぐに購入はできない。そこでミホさんは、まずニコンD7000を購入して写真を撮り始めた。知り合いの写真家の助手をしたり、自分で試行錯誤しながら撮影技術を吸収していった。モデルだったことで、スタジオなどの現場を知っている点もメリットだったろう。そして、ついに憧れのライカM9を手に入れる。 「今年の1月、カメラ屋さんに入ったら、欲しかったライカM9のスチールグレーが入荷したのを見たんです。それで買うことを真剣に考えました。ただ値段は高いですから、悩みに悩みました。お金を貯めてからにしようかなとか。でも例えば2年貯金するとなると、2年間はライカで写真が撮れないですよね。その時間がもったいない気がして。それなら思い切って買っちゃえ、と決断しました」 ![]() ライカM9が入った化粧箱を抱きかかえるようにお店を出た。 「もう感激して泣きそうでした」 ただライカの現行レンズまでは手が届かない。そこでまずLマウントのキヤノン50ミリF1.8を買って、MLリングを介して装着し、ライカM9で写真を撮りはじめた。その後、沈胴ズミクロン50ミリF2も手に入れた。 「私、50ミリが好きなんです。例えば75ミリを借りて使っても、結局50ミリと同じ写り・構図になるように下がっちゃう。50ミリの距離感が合っているみたいです」 ズミクロンは絞りを開けても絞ってもシャープに撮れるのがお気に入りだとか。 「いずれは現行のズミルックスM 50ミリF1.4 ASPH.が欲しいですね。高いし数も少ないですし、今は買えませんけど。私は柔らかい写りよりシャープな描写が好きなんですよ」 ライカM9は、主に街のスナップに活躍中。特に力を入れて撮っているのが香港だ。 「香港は大好きな街。しかもライカの写りが香港とピッタリ合うんです。香港の雰囲気をそのまま表現できたり、時には想像以上の仕上がりをしてくれます」 ライカと香港について、目を輝かせながら語るミホさん。ライカへの愛情がひしひしと伝わってくる。 コムロミホさんとライカM9のコンビは、まだ始まったばかり。これからミホさんは、ライカM9でどんな作品を撮って、我々に見せてくれるのだろうか。とても楽しみだ。
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▶ 安達 ロベルト▶ アレックス・マヨーリ ▶ 河田 一規 ▶ 北井 一夫 ▶ コムロ ミホ ▶ 清水 朝子 ▶ ジョン・サイパル ▶ 鈴木 信彦 ▶ 大門 美奈 ▶ 中藤 毅彦 ▶ 永嶋 勝美 ▶ 日野 真理子 ▶ 藤里 一郎 バックナンバー
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